
A君がC子さんに何かを伝え、その場を去っていった。
あとからZ君が現れC子さんに言葉をかける。
Z君「どうしたの?その苦笑いは」
C子「あっ。見てた?いつからここにいるの?」
Z君「さっき来たばかりだけど、だいたい予想はつくよ。苦笑いが消えないねー」
C子「うん…………わたし、困ってるのにどうして笑ってるんだろう?」
Z君「苦笑い・泣き笑い・照れ笑い・愛想笑い。どれもアンヴィバレントな感情(表情)の造語だね」
C子「この苦笑いの場合は、わたしは困ってるんだけどA君のことも傷つけたくないという気持ちの表れね」
Z君「泣き笑いは、わたしは哀しいけどあなたを責める気は全然ないっていう感じかな」
C子「照れ笑いの場合は、わたしは恥ずかしいけど、あなたたちを責めてるわけじゃない、でしょ」
Z君「愛想笑いに至っては、わたしは楽しいわけじゃない、だけどあなたのことは邪険にはできない、となるわけだ」
C子「苦笑い=苦+笑いと分解できるけど、これって(わたしは困ってる)+(あなたを傷つけたくない)になるわ」
Z君「なるほど。泣き笑い=泣き+笑い、で(わたしは哀しい)+(あなたを責めない)になるね」
C子「残りも省略した表記で、照れ笑い=照れ(わたし)+笑い(あなた)。愛想笑い=愛想(わたし)+笑い(あなた)というように(わたしの内面)+(あなたへの思い)というかたちをとるわね」
Z君「そうか。○○笑い=(わたし)+(あなた)だね。でも、(わたしの気持ちの発露)+(あなたへの配慮)というふうに○○笑い=(発露)+(配慮)ともまとめられるね」
C子「ええ、それでもいいわ」
Z君「知的考察がひと段落したところで、さっきのA君との会話は教えてもらえないのかな?」
C子「いいわ。じつは…………A君、競馬で摩って今月の食費がなくなったから、融資してくれないか?だって」
Z君「はは。そっちのほうか。思わず苦笑だな」
C子「その場合は、苦笑=苦(想像してバカみたいだったなオレ)+笑(きみたちは悪くないよ)かしら」
Z君「苦笑=苦(オレはA君のこと馬鹿か?って怒ってる)+笑(でもA君は悪い奴じゃない)かもね」
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