2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
自分と誰かを比べたとき、その違いに目が行くだろうか。それともやっぱり同じ人間だと、その共通性に着目してしまうだろうか。 アメリカでは同じ白人であったとしても、共和党支持者と民主党支持者の間に生じた、かつてない分断が社会問題となっている。 日…
この季節になると大手スーパーの店頭に黄色い箱が並びます。某キー局のチャリティ番組の募金箱です。 遥か昔、まだ小さかった息子がテレビを見て募金ボランティアをやりたいと言い出し、一日一緒に募金会場に立っていたことがあります。当日は、小さい子が瓶…
礼儀もことばと同じく記号の一種である。だが、ことばほど複雑な意味を持たない。それでもことばと同様、しばしば二重の意味を伝達することがある。表の意味と裏の意味だ。当然裏の意味が真意である。 裏の意味を表の意味でコーティングして、「私は直接、真…
お盆を過ぎると、多少暑さも和らぎますが、暑い季節には見たい絵画も、てんこ盛りの西洋絵画よりは、余白の多い日本画にシフトしていきます。夏に想いだす日本画の筆頭が、トーハク所蔵、久隅守景の「夕顔棚納涼図屏風」です。 描かれているのは、夏の夕方に…
「太陽」といえば思い出すことがある。小学3年くらいだったか、或いはまったくの夢の中の出来事の記憶か、今は定かではない。理科の時間。天体についての学習。まずは教室を抜け出し、天体観測をしようと先生は考えた。最も身近な天体のひとつ太陽を見て何か…
子どもの頃、毎年のように参加していたキャンプには、忘れられない夏の思い出がたくさん詰まっている。その中でもよく覚えているのは、小学生の頃、家族と離れて一人で初めて参加したキャンプだ。参加している子ども達、大学生のカウンセラーさん達、監督役…
名古屋の夏は暑い。天気予報で「今日も三十五度を超える猛暑日」などと聞かされようものなら、「ああ~、今日はどうやってやり過ごそう…」と思う。でもよく考えると、これは随分と消極的な思考だ。真夏の午後の時間を、人生の午後に置き換えて、正午が三十歳…
1970年の万博を経験した世代にとって、万博と言えば太陽の塔です。当時、子供たちに万博の絵を描かせると、多くの子が太陽の塔を描いたそうです。 その1970年から遡ること81年、1889年のパリ万博。この時エッフェル塔と共に最終候補に残ったのがジュール・ブ…
私は土用の丑の日に生まれた。とても暑い日だったそうだ。 母は結核だったので、うまくいきめなかったという。「自力で(子宮から)這い出したミカはえらい」私の誕生日になると、必ず彼女はそう言って褒めた。 焼けつくような日差しのなか、空を見上げると…
清少納言は「夏は夜」と書いたけれど、私はやっぱり「夏は朝」。 もともと早起き体質で朝が大好きだけれど、夏の朝は格別! 涼しい風と素肌が触れ合う心地よさ。 鳥の声や蝉の声もにぎやかで楽しい。 濃い緑の匂い、土の匂い…。 しかし、なんと言っても最高…
先日の哲カフェは、タイトルをその場で決める日だった。ファシリテーターが、その後何度も「なごテツにしては、ヘヴィーなタイトルですが……」を連発することになるとは、本人も思わなかったかもしれない。 決まったタイトルは『死とは何か?』。当然「まずは…
1.喧嘩には2種類ある 喧嘩という言葉を聞くと、どのようなイメージを持つだろう? 6月に参加したおなごテツのテーマは、「上手い喧嘩、下手な喧嘩」だった。世の中には、「喧嘩をしたことがない人」、「喧嘩ができない人」、「喧嘩から逃げる人」もいる。その…
今回の哲カフェ「無意識を変える」では、珍しく自分の発言した内容について拘っていた。以下はその軌跡である。 リード文では『無意識は、自分の行動の全てに及ぶ“王様”のようなもの』と書かれていた。しかし、僕は逆のような気がした。無意識は“王様”である…
シャワシャワとクマゼミのうるさい鳴き声を聞きながら外を歩くと、夏です。 そして、ふと、蝉の声が聞こえなくなることがあります。 気が付くと、肌にまとわりつく熱気。緑が濃くなった桜の葉から返ってくる、強い夏の日差し。そこには静かなざわめきが残っ…