お散歩が楽しい季節です。
GWでも特に遠出はしませんが、近所をぶらぶらするだけでも幸福感があふれてくる五月(*´ω`)しあわせー
いつも通る道に、玄関前に古い椅子が置いてある家があります。その椅子には古く色あせたクマのぬいぐるみがいて、その横に黒猫ちゃんがよく寝ていました。
その家のおばあちゃんと黒猫ちゃんががたまたま一緒にいらした時に
「この猫ちゃん、お名前は?」
とお聞きしたら、おばあちゃんはちょっと照れくさそうに微笑んで
「トラコ」
って教えてくださいました。
どう見てもオスの黒猫なのですが…
名前の謎を確認することはできなかったものの、ほんわかといい気持ちになれました。
でも最近はトラコちゃんもおばあちゃんも、トンと姿を見かけません。
さみしぃ…。
先日もやっぱり椅子とぬいぐるみだけが置いてあり、なんとも言えないさみしさを感じたのですが、
同時に「片隅の美」という言葉が浮かんできました。
散歩道には、この椅子とぬいぐるみのようなものが時々見つかります。
コンクリートの隙間からぐんぐん伸びている雑草もまた「片隅の美」を創り出しています。
「片隅の美」の特徴は、「美しく見せよう」という意図がないことです。
色とりどりの花が植えられたガーデニングも大変美しく、散歩者の目を楽しませてくれますが、それとは違うんですよね~
むしろ、使い古しの発泡スチロールにテキトーに植えた花に水を遣るおじいさんの姿などに「美」を感じます。
決して主役にはならない「美」。
でも、何気なくそこにあることで誰かをホッとさせてくれる。
ちっちゃくて取るに足らないものこそ、世界の美を支えてくれているものではないか…。
そして「平和」をも。
ちっちゃいものたち、がんばろう。
家に帰ると、庭先のシロツメクサの花がやさしく揺れておりました。
四つ葉のクローバーもどこかに隠れているかもしれないなー。
(ikue)