会社勤めが長かったため、10月1日になると下期に入ったという感慨が湧く。
秋から冬にかけて色々な行事があり、それが新年度に繋がっていく。
このリズムが1年間の長さを実感させるものであった。
会社生活の終盤は行事の運営に携わることが多かったので、特に下期を意識するのであろう。
秋真っ盛りなのだから、もう少し風流な節目を感じてもいい筈だが、身に着いた考えである。
このように感じるベースには、「計画が終わって次が始まる」という考え方が含まれていると思う。
人は未来を良くするために自分の経験と知識に基づいて計画を立て、何かしら目標があると安心する。
つまり「計画」は、論理の世界の産物、上昇志向の塊であろう。
計算し、もくろまれた素晴らしい将来。
社会とは、複数の人の不安が集まったひとつの単位とも言える。計画や仕組みには、その不安を和らげる効果があるのかもしれない。
不安が無くなったら、私たちの社会はどうなるのだろうか。
少なくとも個人の生活では、計画を持たずに過ごすことも良いのではと思うこともある。
(寺)