少し古いデータになるが、JAMAの「イマドキ若手社員の仕事に対する意識調査2020」の中に、コロナ前後での働く価値観の変化を示すデータがあった。それによると、「自分の能力を発揮する」という回答の占める割合が新入社員も上司・先輩も下がっており、「自分らしい生活を送る」という回答の割合が上がっているという。自宅で過ごす時間が長くなり、自分と向き合うようになると、仕事との向き合い方が変わったということであろう。
いよいよコロナ後の生活が始まり、ある程度揺り戻しがあるかもしれないが、この「自分の生き方を優先する」という流れは続くのではないだろうか。仕事優先で過ごすという考え方は右肩上がりの時代の熱病のようなもので、これからは狭まった視野を広げる機会が作り出せるのかもしれない。そんなことを、改めて考えてみた。
(寺)