先日、『一汁一菜でよいという提案』という土井善晴氏の著書を拝読し、とても心にしっくりきた。
簡素な食は美しく清々しい。そして気楽、らくらく。
私の食に関しては、そもそもグルメでもないし小食なので、ご飯と具沢山味噌汁、あとは漬物くらいでOKと言われればうれしくなる。実際に作って食べてみても、十分満足できる。
この本をぱらりと開き、実際に土井氏がご家庭で召し上がっていらっしゃる簡素な一汁一菜の写真を拝見すると、
「これでいいんだな」
と、さらにはっきりとわかる。ホッとする。
こんなに簡単にできて健康にもいいなんて最高。
そして、土井氏の提案は食以外にも広げられるのでは、と思う。
衣食住の食以外の衣、住はもちろん、知識、情報、人間関係なども「一汁一菜」的にできるのでは? そうしてもいいのでは? と。
最近の私は、自由と気楽さのために手放してばかりだけれど、それで不都合があるかといったら全くない。身軽になることが、ただ心地よく楽しいだけ。
「一汁一菜」とは「必要十分」ということ。
簡素になれば生活に余白が生まれる。
現代人は余白の使い方を間違えてきた。余計なものを作り、余計なものを集め、そしてひたすら混乱させている。
美しくあるべき余白をゴミ溜めのようにしてしまった…。
だから一度リセットして、余白をどう生かすかを考え直してもいいのでは…と思う。
私自身は、余白は余白のままにしておきたいけれど。
(ikue)