なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

● なごテツからのお知らせ ● ←ここをクリック!


要約ということ

 先日、「夏に見たい絵」というブログを書いた際、世話人の井上さんが、その絵の切手を持っていると、写真を送ってくれた。切手を見て驚く。現物とは構図がまったく違い、全体の印象は別物。これは本当に同じものといえるのか。

 改めて見比べてみて(といっても現物とではなく、複製もどきと)、切手というものは、原作の縮小版ではないことを思い知る。そして、切手サイズにとっては、そのトリミングがベストであることも頷けた。これは切手という、別の作品というべきなのだろう。驚いたのは、自分が切手からも作品と同じものが伝わる、と思い込んでいたことだ。

 転じて、文章や概念を要約しようとする時にも、似たようことが起きているのかもしれない。要約することが、オリジナルを誰かの目線で、あるサイズに適した形に落とし込む行為だとすると、変換後も同じものであるという保証はない。

 要約された情報見出しの中で暮らしているような昨今。要約だけを見て暮らしている人と、時間をかけてオリジナルと向き合っている人の中に生まれるものは、似て非なるものであるのかもしれない。

(MK)