先日、「実感」というテーマで哲学カフェを行った。「実感」の「感」は「感じる」の「感」であると考えた場合、「実感」という言葉が表現するものは、体感や感覚を抜きには存在しえないのであろうか。日々、色々なことを経験し、多くのことを感じている中で、そのなかの１つがしっかりと自分の中にある「なにか」と一致する場合がある。私は、このような瞬間を示す言葉として「実感」を使いたい。
自分の中にある「なにか」と一致した時の気持ちの良さを思い出すと、考え続けていて答えを見つけた時の感じと似ている。「実感」と違うのは、その流れは外から始まるのでは無いというところか。自分の頭の中にある、考える領域がぐるぐると回っていて、ある時、何かと結びつく時の心地よさは、前述の「実感」で述べた一致感に近い。知的な発見（別に世紀の発見ではないが）をした時の爽快感に近い。
実感にしろ、発見にしろ、一致した時のすっきり感が私にとって大切なようである。
（寺）
