友人と三人で、時折旅行会社のツアーに参加する。ツアーの場合、時間に制約がある。その限られた時間のなかで施設を見学する方法が、友人と私とで違うことに気づいた。
友人Aは、どこに行ってもまず「のんびりお茶が飲めるところ」を探す。あまり興味をそそられる施設でなければ、出発時間までそこでまったり過ごす。対して私は、もらった施設案内で時間内にどこを巡るかを考える。興味をひく有料施設があれば、「ここに寄りたいので、興味なかったら先に行ってね」となる。
友人達は、他に行きたいところがなければ私に同行するが、ゆっくり休める場所があれば、もちろんAはそこに行く。友人Bは、Aと私の間を行ったり来たりする。施設の種類と、関心の度合いにより状況は変わるので、三人一緒に施設を見学したり、お茶を飲んでいることも多い。
しかし、お土産屋さんに入った時は明らかに行動様式が違う。私は、売り場全体を見てなにがあるのかを把握してから買い物をしたい。短時間で効率よく把握するため、一人で見てまわりたいほうだ。Aは、Bとお喋りしながら売り場を眺め、気になったものを買うようだ。
何回か同じような場面を繰り返し経験し、こんなふうに考えるようになった。「人には二つのタイプがある。ひとつは、初めての環境で、その場全体を把握するためにリサーチから入るタイプ。もうひとつは、居心地のいい場所を確保しようとするタイプである」。そんな仮説を立てては見たものの、ほかの人の意見も聞いてみたい気がするこの頃だ。
（MK）
