なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

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その道具、使いこなしてますか?

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先日の哲カフェ、テーマは「道具について」でした。参加人数は結構少なかったようです。気を取り直して、広義の「道具」の定義と狭義の「道具」の定義とは?からスタートです。

 

『どんなものでも人間が関心を向けたものは「広義の道具」と言える』という、一見無謀とも思える意見が飛び出しました。

 

それに対し『では幽霊は何の役に立つ道具なのですか?』と申し上げたところ、『人が、子供が怖がるのを利用して教育の役に立つ、或いは物事の理由の説明に利用できる道具』との回答をいただきました。

 

一応納得したものの、『では消しゴムのかすは?』とか『原発放射性廃棄物は?』とか聞いてみたかったです。

 

そういう僕は『ひとがそれを通して何らかの利益を得るものが「広義の道具」と言える』と意見しておきました。こうすると「教育」も「ことば」も立派な道具。何の異存もありません。そこで『「心臓」も酸素を体中に届ける道具と言ってもいいだろう』と思ったのです。

 

ここまではいいとして、では『からだの情報処理器官としての脳はどうだろう?これにより人間は他の生き物を圧倒することのできる種となった』『ただ脳は大量の酸素と栄養を消費する器官であるため、必ずしも生存を有利にする器官とも言えない。だから植物はこの器官を採用していないし、動物でも必須のものとも言えない。ただ複雑な情報処理をするには最適な器官だ。そういう意味で「脳」もひとつの道具といえるだろうか』

 

『「脳」が道具だとしたら一体だれがこの道具を使用しているのだろうか?生命個体がこの道具を使っているとしたら、その生命個体とは誰なのだ?魂?霊魂?』『魂も霊魂も脳の精神作用現象を実体化して表現したものだ。魂が脳を使うとは脳の精神作用が自身を使うという意味にほかならない。こんなバカなことがあるか!』『「脳」は使用者であって道具ではない。しかしなにか生命の神秘が一器官=脳を利用しているとしたら?DNAが「脳」を道具として使っているというのはどうだ?でも遺伝情報伝達手段の一道具=DNAがわたしの使い主なのだろうか?わたしは道具を使う。ではそのわたしとは何なんだ。誰が道具を使っているのかわからないまま、世界は道具に満ちている』

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