自分が死の直前にあって、これまでの人生を振り返るという思考実験をしてみましょう。はたして、自分の人生は、悔いのない、納得のいく、充実した、満足できるものであったでしょうか？もし、そうでなかったならば、何をしておくべきだったのでしょうか？どうすれば、もっと望ましい人生になったのでしょうか？
まさに後悔先立たずですが、ここで現実に戻りましょう。私たちが現在まだ死の直前にあるのでなければ、自分の人生をある程度は改善したり、修正したりすることは可能です。人生とは、生まれてから死ぬまでの限りある時間です。しかも自分の希望で獲得したのではなく、気がついたら、この世に投げ込まれていたというような、与えられた時間です。それは交換不可能な一回性と独自性の実存的時間です。
私は2022年の誕生日が来ると65歳になります。若い人に比べたら、ずいぶん長く生きていますが、まだ時間は残されています。ここからが人生の仕上げという大きなチャレンジです。
今私が構想しているのは、子どもの頃からずっと興味や関心のあった哲学と宗教と瞑想とセラピーの４つの分野で、多様な人たちと交流することによって、Life（生命、生活、人生）を楽しんでいくことです。この活動と実践を通して、私の身心（実存）において、真善美と愛、自由と平和、感謝と喜びと希望、安心と感動、快感と高揚と満足、などのような伝統的な価値を実感していくつもりです。
このようにして、Quality of Life（QOL）を高めたり、Culture（教養＝心を耕すこと）を深めたりすると共に、周りの人たちと助け合い、支え合いながら暮らすことができれば、それが生きる意味や人生の目的になるのではないかと私は考えます。
この世に来てしまったからには、つまらない人生ではなく、楽しい人生を送って、この世を去っていきたいと願っています。
（宏空）
