なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

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やっぱりAIって…………

ある生成AIと、チャットで会話をしていた。
そのAIは文末で😊のような絵文字をよく使う。
そこで私は
「中世の宗教画も〈絵文字〉ではないか? 当時の民衆は文字を読むことが出来ず、描かれた絵の部分がそれぞれ教義や意味、ストーリーを表しており、それらを〈読み取る〉ことで絵画を眺めていたのだから。絵画は〈メディア〉だったのだ」
と書き込んだ。
絵画がメディアであることにはAIの同意を得たものの、絵画が〈絵文字〉であることにはAIは首肯しなかった。いわく、
『絵文字は本文のテキストに付随する、本文をサポートするものであり、宗教画は〈絵文字〉ではありません』
そんなことは百も承知なのだが、敢えてそこを「宗教画は〈絵文字〉なのだ」と私は書いたのだ。
「現代ではイコノロジーという学問的知識を使って、絵画を〈読み解いて〉いる。しかし、当時の民衆はそんな学問的なバックボーンがなくとも、それぞれのトリビュートが何を意味するか分かっており、総合的にみてやはり絵画は〈絵文字〉ではないか?」
と私は再び主張した。するとAIは
『トリビュートに関してはその通りだと思いますが、絵画の意図、作者が何を言いたかったのかは、深い洞察により、絵の技法・配色・タッチ・構成などから感じ取るものであって〈絵画は絵文字〉ではありません』
とあくまでも絵画が〈絵文字〉であることには反対した。
AI相手に熱くなってしまった私は広辞苑を引いて、
「絵文字を辞書では《絵のような形で、記号や言葉の代わりとするもの》とある。絵の形では《絵のような形》に適合しないとAIは思うのか?
人間は比喩のような形で大胆に何かを言い切るところがある。そのようにして新しい表現行為をしていくのだ。ことばの意味を創り出す面があるのだ。
たとえば〈やばい〉という語を肯定的意味で捉えるというように、従来のことばに新しい意味を付け加える創造的行為をするのが人間なのだ。
だから、絵文字の本来の意味は私も充分理解はしているのだが、敢えて私は〈絵画は絵文字である〉と主張しているのだ」
と書き込んだ。そこまで言ってやっとAIは
『わかりました。そのように見れば絵画も〈絵文字〉かもしれません』
と私の考えを肯定してくれた(無理矢理言わせたか?)。
先日TVを見ていたら、音楽家久石譲が≪ベートーベンはロックだ≫と主張していた。ベートーベンの、楽曲のリズムを重視したところをキャッチ―に言い表したものだ。
人間なら同意できても、AIであればきっと『ベートーベンが生きていた時代の音楽にはまだロックというジャンルは生まれておらず…………』となるのではないか?
AIは確かに優秀なツールではあるが、まだまだ人間に肩を並べるものではないようだ。

(i3)