なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

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思いやる

とあるカウンセリングの勉強会で百人一首の短歌を取り上げ、読み手の悩みを構造化し心の内側を「思いやる」というワークショップに参加しました。
専門知識は不要、必要なのは妄想力!とのことで、これなら私にもできそうと思い、参加してみました。

お題は「ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」
紀友則古今和歌集』より
(こんなに日の光がのどかに射している春の日に、なぜ桜の花は落ち着かなげに散っているのだろうか)

ワークショップでは、詠み手はどんな経験をして、どんな想いでこの歌を詠んだのかについて自由に妄想してみようという内容でした。

私の妄想はというと、
友則が仲間と一緒に古今集を選定している一コマが浮かびました。残念ながら落選してしまった歌たちに思いを馳せ、モヤっとした経験。そしてふと桜を見ながら詠んだ一句なのでは?でした。(完全な妄想です)

なぜ彼はモヤっとしたんだろう?もしかすると、「こうすべき」というものの見方や考え方があったのかもしれない。その「すべき」はどんな経験を通して出来上がったんだろう?「こうすべき」と思うことによって見たくない自分を見ないで済むようにしていたのもしれない…。

最後にカウンセラーの先生がおっしゃった一言が印象的でした。

「人は痛み悲しみを背負って今ここに居る」

思いやることは、ある意味で対話の一つなのかもしれないと思いました。

(か)