今せんだい哲学読書会で西田幾多郎を読んでいます。
『善の研究』は西田初期の代表作であり、その後思想的な変化はありますが、純粋経験、主客合一、宗教の意味など、西田哲学の根幹が詰まっている著作です。
禅的な側面も強く深いのですが、アプローチはむしろ西洋哲学的で、主観と客観、純粋経験の深化過程など、緻密な論理構築物としても楽しむことができます。
ウィトゲンシュタインの論考もそうなのですが、「語り得ぬものについては沈黙しなければならない」という一文を書くためにここまで面倒な論理を構築しなければならないメンタリティに私は惹かれます。
西田においても、結論と過程というものではなく、全て合一だったのだと思います。いつかみんなで一緒に読んでみたい本の一つです。
読むのには楽しいのですが、こういう人が眼前にいたらやっぱりお友達にはなれないような気がします……。