毎朝、PCのビューワーで新聞を読んでいます。といっても見出しを眺めながら拾い読みをするだけで、あまりしっかり読んでいるわけではありません。楽しみの１つは、下に掲載されている本や雑誌の広告です。
先日「街場の成熟論」というタイトルが目につきました。内田樹氏の著書です。その時から成熟という言葉が気になっています。成熟が表す価値は何でしょうか。「真善美」といったものとは別の次元で人に内在する力のように思います。「成熟した」という言葉に、青春に代表されるような一途さ、あるいは一途さに含まれる純粋さは感じられません。そのため、マイナスのイメージを持つ人もいるでしょう。
しかし、私は成熟した人に憧れます。未熟という言葉に含まれる何かの要素を、自分の欠点と意識しているからでしょうか。色々な価値観がある社会で、自分以外の考え方も無理なく理解できている。白黒がはっきりとしない世界であることを弁えて意見を作り上げることができる。これが私にとって大切にしたいことであり、成熟した人の行動ではないかと思います。
Kindleに入っている「街場の成熟論」を読み終えた時、私はどのような感想をいだくのでしょう。
（寺）
