なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

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花は咲き誇らず

桜の開花時期ですね。
桜以外にもたくさんの花々が開花してくる季節ですが、先日ふと『咲き誇る』という言葉に違和感を覚えました。満開の花はたしかに華やかで、振り仰がずにはいられない艶やかさですが、花自体は『誇って』いるのでしょうか。
花はそれぞれ、淡々とただ咲いているように私には感じられます。

今朝は、近所の公園で白木蓮を見ました。
少し前まで満開でしたが、雨で半分以上散り、残った花も茶色くなりかかっていました。その姿は真っ白い花が一斉に咲いていた時に比べれば『見劣り』するものでしたが、立ち止まってよく見ると、役割を終えつつある半分茶色になった花にも、ある種の美しさを感じました。
ただ静かに咲いて、ただ静かに色褪せていく花……。
美しかった頃は見惚れたであろう人々も、枯れかけた花には見向きもしません。でもそのことを花は恨みはしません。褒められて喜びもしないけれど。

その静かで自然なあり方はなんて美しいんだろう、と思いました。
もちろん私がそう感じたところで、白木蓮は我関せずという風情なのですが。

三月六日に公開された拙記事【老いても美しく?】の最後に、シワよし、シミよし、白髪よしと書きましたが、さらにそこから一歩進んで、本質的な美しさはどこにでも見出せるのでは?という思いが生まれてきました。

満開の花は美しい。されど枯れてゆく花もまた美しい……。

 

(ikue)ゆる記事担当