なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

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2023-01-01から1年間の記事一覧

ネガティヴな感情の扱い方

あなたは、普段、ネガティヴな感情をどう扱っているだろうか? 自分の感情をコントロールしていくためには、「成熟した心理的防衛機制」を身に付けていく必要がある。なぜなら、生きていれば嫌な事に遭遇することは避けられず、いちいちネガティヴな感情や思…

編集部よりお知らせ:9月2日「配慮と許容」特設ページ(コメント募集)

9月2日の哲学カフェのテーマは「配慮と許容」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック バーベンハイマーのミーム問題。日本人に敏感なテーマが外国ではそうでもない。 配慮を勝ち取るには声をあげなければな…

説明できないし、わからない

毎週、哲学カフェで色々な人と話をする機会を持つということは、価値観の違いに気が付くことの繰り返しである。 人と違う意見を言うと、「なぜそのように考えたのか」と説明を求められることがある。それに対し、上手に理由を示せる人もいるが、答えに窮する…

自然と人為

野に咲く花は、誰が見ても美しい。それを人が摘んで生けたとき、花は誰かの作品になる。その作品は、必ずしも全ての人の心を捉えるわけではない。人為が加わることで、花をめぐり作り手と受け手の間で、価値観、美意識、相性といったやりとりが生じるためだ…

『居場所とは?』に参加して居場所が無かったの件

東日本大震災のあと、震災地ではこんな体験談が急増したという。 体験者はタクシードライバー。客を拾って、目的地に着いたのでミラーに目をやると、後ろのシートには誰もいない。慌てて振り向いてみると後ろのシートが濡れているだけだった。 「よくある古…

編集部よりお知らせ:8月26日「感触とは」特設ページ(コメント募集)

8月26日の哲学カフェのテーマは「感触とは」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック ぼんやりとしていて、だんだん明らかになる 手応えと感触 確信の度合いの違い 視覚と感触 遠くまで見える 遠くまで感じ…

待つということ、なのか? 

一般に「春を待つ」と言う。春は待っていれば確実に来るものなのに、一体何が不確実だというのだろうか。春がやって来る正確な時期である。春が来る予感のなか、冬が過ぎるのをひたすら待つ。 次にタイムスケールをもう少し縮めて「数日」待つ人のケース。 ♪…

『シンドラーのリスト』を観て

先日、1993年公開の映画『シンドラーのリスト』をようやく観ました。もう三十年も経っていたとは。膨れ上がったウォッチリストに埋もれかけていたけれど、ふと目に留まったのはやはり今八月だから。でも観られてよかった。観ておいてよかった。 観ていない人…

編集部よりお知らせ:8月19日「鳴かぬなら、○○しよう ほととぎす」特設ページ(コメント募集)

8月19日の哲学カフェのテーマは「鳴かぬなら、○○しよう ほととぎす」でした。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の違いを説明する際に使うこの句は、それぞれの発想の起点を示す一節にもなっています。あなただったら「○○○○」に何を入れるでしょうか?という問…

リサーチタイプ?寛ぎタイプ?

友人と三人で、時折旅行会社のツアーに参加する。ツアーの場合、時間に制約がある。その限られた時間のなかで施設を見学する方法が、友人と私とで違うことに気づいた。 友人Aは、どこに行ってもまず「のんびりお茶が飲めるところ」を探す。あまり興味をそそ…

待つということ

たとえば僕らはPM5:00に落ちあう予定で約束をしていても、実際に友人が僕を見つけるとお互い笑顔でつい手を振ってしまう。 予定していても本当に彼女が姿を現すまでは、何かの都合で来られないという可能性があったからだ。でも、ちゃんと来てくれた。それ…

実感と発見

先日、「実感」というテーマで哲学カフェを行った。「実感」の「感」は「感じる」の「感」であると考えた場合、「実感」という言葉が表現するものは、体感や感覚を抜きには存在しえないのであろうか。日々、色々なことを経験し、多くのことを感じている中で…

優しさの梅ジュース

暑くて仕方がない夏の日々に飲み頃になる梅ジュース。梅のクエン酸効果もあって、1日の疲れを癒すこの梅ジュースには、高校時代の夏休みに忘れられない思い出がある。 夏休みのある日、友達が、同じ部活の先輩のうちに音楽の練習へ行こうと誘ってくれた。 友…

悪意のない悪魔

「悪意」というのは「悪」をしようという「意志」とはあまり関係がないのではないか。 むしろ別の言葉に言い換えると「いじわる」=(ひとの困る様子を楽しむ)に近いイメージが僕にはある(むろん異論はあろうが)。 だから、巨悪をおこなった人物に「悪意は…

認知のバイアスー自己納得のための「理由」について考える

私たちは時折、自身の思考や行動に対して理由付けを行います。例えば、他の人から自分とは違う意見を言われたとき、それが正しいと知っていても嫌悪感を覚えることがあります。それまでの自分の価値観を揺るがしたり、これまでやってきた行動が否定されたよ…

編集部よりお知らせ:8月5日「頑張るとは」特設ページ(コメント募集)

8月5日の哲学カフェのテーマは「頑張るとは」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック 「頑張れ」と「頑張っているね」の違い 頑張れに含まれる意志(我を張るにつながる場合も)、努力に含まれる目標 あい…

早いことはいいこと?

溢れんばかりの情報に、追い立てられる日々。ほとんどは取りこぼすか、見ても見出しだけ。翌日には忘れている。この加速感はいったいどこまで進むのだろう。そして、私達に何をもたらすのだろう。 人が急ぐ理由の一つは、その欲深さによるものかもしれない。…

メメント「メメントモリ」

Memento mori(メメントモリ)は「死を忘れるな」という意味の古代ローマ時代の警句。 その意味は「誰にでも死は訪れるのだから、それまでの間人生を楽しめ」ということらしかった。 らしかった、というのは、現在日本では「そうやって日々快楽を追い求め、自…

一つの節目

コロナ禍が生活に影響する程度は人それぞれ違うと思いますが、私の場合、かなり厳しい制限をかけていました。替えがききにくい仕事をしている関係で、コロナに罹患する可能性をできる限り小さくする必要があったのです。 そのため、2020年以降、仕事や生活で…

ピース・メイキング・サークルを終えて

7月のおなごテツでは、ピース・メイキング・サークルという手法を用いてみました。おなごテツブログの方にも書きましたが、ネイティブ・アメリカンの風習から生まれた対話方法で、焚火を囲んで輪になって座り、順番に語っていく、というものです。今回、以…

生れゆえ?能力ゆえ?

「チューリングテスト」というものがある。どんなテストかと言うと、壁の向こうに何者かがいる(ある)。そいつと人間が会話をしてみて、人間側が「ああ、こいつは人間だな」と感じたら壁の向こうのものがたとえコンピュータであったとしても、「人間として…

哲学カフェレポート:信頼される人

※2023年4月8日に開催された哲学カフェ「信頼される人とは」のレポートです。少し長文ですが、どうぞご了承ください。全文を読みたい方は「続きを読む」をクリックしてください。 「信頼される人」のイメージはポジティブだろうか? それともネガティブだろう…

編集部よりお知らせ:7月22日「実感とは」特設ページ(コメント募集)

7月22日の哲学カフェのテーマは「実感とは」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック 「やばい」という言葉を辞書で見た時、実際に使われているのだと間接的に実感することもある。 ある事柄がリアルの領域…

コメントと哲学カフェはアンマッチなのか?

なごテツブログの編集長、井上です。2021年12月にこのブログを公開して以来、多くの方に参加していただいています。ありがとうございます。記事を書いてくださる方も増えて、最近ではブログのコメント欄で哲学的な対話が始まることも増えてきました。これは…

ある国がいつか戦争になったときに

これは大変なことではないのか。 「国家は暴力を独占している。それなのに私企業ワグネルはどのような法的根拠によって殺人の罪を赦されているのか」ということだ。 Googleで検索しても、法的根拠を欠いた専門家以外の人による「答え」しか得られなかった。 …

どこで考えているのだろう?

先日、通勤の途中でビルの解体現場からショベルカーが運び出されていく光景を見て違和感を覚えました。なぜ自分は違和感を覚えたんだろう?と考えてみると、「まだ解体が始まっていないのになぜ?」と「なぜショベルカーがあるのか?」が思い当たる。 航空障…

豊かな食卓

先日、娘から「一緒にごはんを食べよう」と招待されました。娘の家には、食欲旺盛な子どもがふたり。兄と妹が最後の唐揚げを巡って争奪戦を繰り広げる、とても賑やかな食卓でした。 この光景は見覚えがあります。約30年前のわが家の食卓も、こんな雰囲気でし…

「間」の正体

「そんなことを言い出したのは、彼は少し間が悪かった」 “As for what said such a thing, he was slightly untimely.” この機械翻訳での“untimely”は、彼が一体何に対して「時機を失している」という意味なのだろうか。 それは恐らくこの現在の状況であり、…

悪意とは?

次回、進行役を務める対面カフェのテーマは「悪意とは?」です。この原稿を書いているのは6月20日ですが、記事が公開されるのは開催日以降のはずです。どんな会になっているのでしょう。 今回のテーマは、法律用語の悪意と普段使う意味がかなり違うことに驚…

わからないまま考える

「わからないまま考える」は、山内志朗という哲学者が著した書籍のタイトルです。その巻末にブックガイドが付されており、著者おススメの本が数冊紹介されているのですが、ドゥルーズの『意味の論理学』の項にあった以下の文に、私は「うん、うん」と声を出…