なごテツ世話人&ファンのつぶやき

「なごテツ」の世話人およびファン倶楽部のメンバーによる個人的なつぶやきブログ。なお、ここに書かれているのはあくまでも個人の意見で、「なごテツ」の意見ではありません。

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2023-01-01から1年間の記事一覧

私の場所

居間の私の正面にはシンシナティの絵が飾ってある。アメリカに駐在した記念に購入したもので随分と大きい。本物ではなく、印刷をした絵に作者がサインをしたものである。いつも目の前にあるということで、普段は気にも留めていない。 しかし今朝は、なぜかそ…

Dance!

先日『ヒトラー~最期の12日間~』という映画を観た。連合軍に包囲され、陥落間近のベルリン。ヒトラーとその側近が司令部に籠るが、打つ手は何もない。砲撃・爆撃が続きドイツの敗北は秒読み段階。側近はヒトラー亡き後のドイツの敗戦処理に頭を悩ませてい…

編集部よりお知らせ:10月28日「自分と自己」特設ページ(コメント募集)

10月28日の哲学カフェのテーマは「自分と自己 」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック "I" としての自分 、"Self", "Sein"(存在)としての自己 一人称としても使う自分、三人称的な自己 他人から見た…

『ゾミア』--垂直の空間分類--

※この画像は、本文の内容を基に、ChatGPTのDALL・E3というプラグインを使って生成しました。 先日、あるところで『ゾミア』という本を紹介されたので図書館で手に取ってみました(高くて買えません……)。興味深い内容なので、監訳者の言葉を紹介します。 この…

「ヨワネハキ」を聴いて思うこと

2021年5月19日に発売された「ヨワネハキ」という曲がある。 youtu.be この曲を聴いて、私は暗澹たる気持ちになってしまった。実際どうなのかよくわかっていないが、もし今、多くの若人がこんな気持ちで生きているとしたら、とても切なく、申し訳ない。とくに…

1刹那光秒の孤独

先日の哲カフェのテーマは『孤独について』。既視感があるが、人気のテーマなのだろう。孤独は実際肉体的苦痛だと思う。けがをした時、その痛みのパルス信号がたどり着く脳の部分組織と同じ場所が、孤独による苦痛でも破壊されるそうだ。そういうガチな孤独…

編集部よりお知らせ:10月21日「目的意識」特設ページ(コメント募集)

10月21日の哲学カフェのテーマは「目的意識」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック 目的と目的意識の違い 目的意識は他者と共有するもの? 個人で持つもの? 目的意識と、信じる/疑うのバランス ネガティ…

つわものどもが夢のあと

先月、中尊寺を見てきました。かつて松尾芭蕉がこの地を訪れたとき、深く悲しみながら詠んだ句が「夏草や 兵どもが 夢の跡」だったそうです。 中尊寺は嘉祥3年(850)、比叡山延暦寺の高僧慈覚大師円仁によって開かれましたが、大規模な造営に着手したのは、…

争いや諍いが起きる理由

争いや諍いが止まらない理由のひとつに、「人は皆、理解し合えるはず」という思い込みがあるように思う。実は、他者を理解できたと思うこと自体が幻想で、理解できない状態のほうがデフォルトなのではないか。 他者を理解できない状況は、人にとって不安定だ…

KAMONANBANとヤハウェ

カモナンバン。カモは鴨のことだと直ぐにわかるが、ナンバンとは?南蛮であろうことも、直ぐに推測できる。異国という意味も。鴨異国そばとは何故?江戸時代、異人がやたらとネギを食していたことから鴨ネギそばのことを鴨南蛮そば、と言うようになった、と…

「おかげさま」と「おたがいさま」

10年前、救急医療の臨床現場で勤務する学生時代の友達が言っていた言葉を今も時々思い出す。その友達は、「人様にだけは、迷惑をかけないようにしなさいよ」「他人に迷惑をかけなければ、何をしたっていいじゃない?」という言葉が嫌いで、こんなことを言っ…

真実と事実とチャランケ(久能整 名言集 part2)

以前、このブログで久能整くんの名言をご紹介したら反響があったので、調子に乗って第二弾を書いてみます。今回ご紹介するのは、「ミステリと言う勿れ」1巻で整くんが青砥巡査部長に取り調べを受けているときに出てきたセリフです。以前のブログでも少しだけ…

スマホ目線PC目線

普段家でPCを開く時間は、ほとんどない。このブログを読むのも書くのも、スマホを使っている。先日、家で久しぶりにPCを開いた時に、はてなブログに初めてログインしてみた。 PCで見るなごテツブログは、同じ内容のはずなのに、なぜか広々した場所にいるイメ…

編集部よりお知らせ:10月7日「孤独とは何か」特設ページ(コメント募集)

10月7日の哲学カフェのテーマは「その場決め」。参加者から提案されたテーマの中から選ばれたのは「孤独とは何か」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック 孤独と帰属感(居場所)の関係 孤独と依存の関係…

一汁一菜

先日、『一汁一菜でよいという提案』という土井善晴氏の著書を拝読し、とても心にしっくりきた。簡素な食は美しく清々しい。そして気楽、らくらく。私の食に関しては、そもそもグルメでもないし小食なので、ご飯と具沢山味噌汁、あとは漬物くらいでOKと言わ…

どうせ死んじゃうのに

『どうせ最後は死んじゃうのに。どうして人間は生きなっきゃいけないの?』 こんな疑問を子供から浴びせられたり、あるいは自身で考えたことがあるだろうか? 僕は長いことこんな問いは意味のないものだと思ってきた。 だけど今や個人的な理由から、時折頭を…

成熟した人

毎朝、PCのビューワーで新聞を読んでいます。といっても見出しを眺めながら拾い読みをするだけで、あまりしっかり読んでいるわけではありません。楽しみの1つは、下に掲載されている本や雑誌の広告です。 先日「街場の成熟論」というタイトルが目につきまし…

カエルとサソリーーサソリの性(サガ)とはーー

先日のおなごテツ(毒で身を守れるか?)で、或る方が「カエルとサソリ」というお話について語られました。興味深いお話だったので、簡単にあらすじを紹介します。 一本の川を前にして、サソリがカエルに話しかけます。サソリ:向こう岸に行きたいんだけど、…

実力のグラデーション

先日の哲カフェでは、『実力』という言葉は良いニュアンスを感じさせるもの、或いは直截的に褒め言葉であるとして、対話が為されていったようだ。 しかし、わたしは当初からこの言葉にどこか不穏な雰囲気を感じ取っていた。 『期限までに不法占拠している場…

『スーパームーン』という幻想

名古屋市科学館には、小学5・6年生が参加する「サイエンスクラブ」がある。そこで、親子でオンライン参加する観望天体が開催された。2023年8月は年内で月が地球に最も近づく満月が見られる時期で、テーマは月についてだった。そこで聞いた話のなかで特に意…

編集部よりお知らせ:9月23日「話をじっくりと聴く」特設ページ(コメント募集)

9月23日の哲学カフェのテーマは「話をじっくりと聴く」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。今回は、前の人の話につなげて次の人が話をするという方法でやってみました。 カフェで話題に上ったトピック 話す相手、トピックに興味を持…

AIは生きていない(或いは物語の重さ)

架空の話=フィクションを読んでいると、何故か話に引き込まれ心が揺さぶられる。感動する。作り事なのに。 しかし、物語には作者が生きてきた〈ほんとう〉に基づいて表されたという背景がある。作者が実生活で感じたこころの動きを基に組み立てられている。…

他者への祈り

特定の信仰のない私には、日常的に祈るという習慣はない。 先日、学生時代の友人から、お母さんが亡くなられたというLINEが届いた。長らく両親の介護にあたってきた友人に、お悔やみと励ましの返信を送る。以前訪ねた友人の実家は、絵に描いたような仲よし家…

正念場の「正念」とは

9月3日の日経新聞、若松英輔さんが『言葉のちから』というコーナーでティク・ナット・ハンとマインドフルネスについて書いていました。 ティク・ナット・ハン著の『沈黙』という本に「呼吸と体が一体となると、失念(フォゲットフルネス)ではなく、正念(マ…

編集部よりお知らせ:9月16日「意味とは何か?」特設ページ(コメント募集)

9月16日の哲学カフェのテーマは「意味とは何か?」でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 カフェで話題に上ったトピック 人生の意味を考える時と考えない時 意味を考えている時の方が圧倒的に少ない 暇だから意味を考えてしまう 人生の…

無限の時間が過ぎてから…………

「あなたがいま飲んだジュースには、気づかないほど小さなカプセルが入っていました。そして、それは爆発します。ただし無限の時間が過ぎてから」 そう言われたらどんな気分だろうか? 無限の時間が過ぎてから、ということは実質爆発することは無い、という…

充実した人生とは

(福)さんの2023年7月7日公開記事「わからないまま考える」を受けて、この夏は、山内志朗著「わからないまま考える」を図書館で借りて熟読していた。 私にはこの本こそが“わからないまま読み進める”ものであり、数ページ読むと睡魔に襲われ、気づくと意識は飛…

「人間の私」と「病人の私」

「病人は人間じゃない。私は人間の話をしているんだ。」とあるお偉いお坊さんが、講演会の後、少し怒り気味で私の質問に答えた。私が病人であるとも知らずに。なるほど、私は病人だから、私は人間じゃないらしい。でも、これは至言だとも思った。 言の葉に反…

オヤジギャグの定義

オヤジギャグは英語でもDad Jokeということをご存じの方は多いと思いますが、フランス語やロシア語でも同様の表現を用いるそうです。これは万国共通の現象なのでしょうか。 この言葉、今では普通に使用されていますが、今の用法が定着したのは1990年代という…

自己高揚的ユーモアが窮地を救う

かなり昔の話になりますが、メンタリストDaiGoさんの「中居正広さんの記者会見を心理的に分析」という動画を見ました。 DaiGoさんいわく、中居正広さんの記者会見には2つのユーモアがうまく取り入れられていたとのこと。 その2つのユーモアとは、以下の通…